奉仕茶会について

奉仕茶会の沿革

 昭和34年3月に千鳥ヶ淵戦没者墓苑が国により設立されましたが、その存在は国民の間に広く認識されるということはなく、墓苑の慰霊奉賛を務める「公益財団法人千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会」は認知度を高めるべく努力されてきました。そのような中、昭和58年に、時の千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会理事長である美山要蔵(みやま ようぞう)氏より、墓苑の敷地内でお茶会を催さないかというご提案があり、奉仕茶会の創始の先生方が賛同し第一回目の奉仕茶会を実施いたしました。

 以来今日に至るまで、毎年春と秋の二回、大葬の礼、阪神大震災、それに先般の東日本大震災の時を除き奉仕茶会は開催続けられてきており、平成25年で59回目となりました。

 会を重ねるごとにお茶会への参加者も増し、平成10年には千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会の要請により表千家流堀内家行分(ほりのうちけ ぎょうぶん)である千葉宗立(そうりゅう)宗匠のご奉仕による献茶式も執り行なわれるようになり、茶会参加者数はそれまでの3倍ほどとなり、手作業による茶会の管理運営に無理が生じてまいりました。

 そこで茶会関係者が協議を行い、長く奉仕し続ける為には個人の管理運営ではなく、会を設立して作業を分担し、個人の負担軽減とともに、経費管理も透明化して行こう、ということになりました。

 その結果、戦没者の慰霊を目的とする「千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕茶会実行委員会」(以後「奉仕茶会実行委員会」という)が設立され、茶会参加者は年度始めに応募された会員の会費を主財源として運営されることになりました。それ以前はお席持ちをしていただく席主様には茶券販売をお願いしていましたが、そのご負担も無くなり、一方奉仕茶会実行委員会より各お席主様には事前にお茶とお菓子代を運営費用よりお渡しし、ご負担いただくことはお持ち出しのお道具でお席を持っていただく、という御奉仕のみとなりました。

 お茶会に費やされた支出を差し引いた収益は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会に墓苑の維持管理の一助としていただくためにお供えをしています。

 毎年度末には収支報告を会員宛に送付し、また次年度の会員募集を行っています。茶道人口の減少や高齢化に伴い、最近は会員数も減少傾向にありますが、参加者定員400名に対する不足分は、会員外の一般参加者向けに一般茶券を販売してその補填をしています。

 奉仕茶会実行委員会設立後の開催実績としては平成25年度で30回を迎えました。実行委員会には志を同じくする若い方もおり、今後も長くこの活動を続けていける素地が調ってきております。本稿をご覧いただいた方で、一緒に智恵と労力をご提供いただける方がおられましたら、本ホームページの「お問合せ」を通して是非ご一報下さい。

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